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J024021
日本機械学会 201年度年次大会 [201.9.1ー 14] Copyright@2011 一般社団法人日本機械学会
低温ストレス環境下における植物の細胞内挙動
鳴海明*1 江口暁美*2 飯田泰広*1、小西忠司*3
TheIntracelularBehaviorsofPlantunderLowTemperatureStres AkiraNARU孔但*1,AkemiEGUCHI,YasururoIIDAandTadasruKONISHI
*1KanagawaInstituteofTechnology.Dep.tofMechanicalEnginering Shimo-ogino1030,Atsugi,Kanagawa,243-0292Japan
ThisresearchwascaITiedouttodiscustheposibilityofthenewcryopreservationmethodwithoutanydamagetocel.l Thisnewmethodwasperformedbygivingthemicroelectriccmrenttoplanttisue.JerusalemArtichoke,Aliumcepaand andS,似ifragastoloniferaweremainlyusedfortheplanttisue. Asaresult,thismethodcouldmakethetemperatureatthe releaseofsupercolinglowerintherangeof3oC ~120 C andmake.survivalunderlowtemperaturestreshigher.The cytoplasmpHmeasmementbyafluorescencepH-ratiometIγshowedthatthecytoplasmbecameacidifiedwiththeprogres ofcolingbutthatitshiftedtobealkalifiedbytheaditionofmicrocun'en.t
KeyWords:FrezingDamage,PlantCel,ElectricCurent,FluorescencepH-ratiometry,cytoplasmpH
1.緒田
冷凍保存技術は,食品,医療などさまざまな分野において古くから重要な役割を果たしてきた .特に近年,食 品・生体保存の観点から細胞に損傷を与えない凍結技術の確立が望まれている.
一般的に細胞は細胞内凍結時の氷結晶が細胞膜損傷を引き起こし,その結果細胞を死に至らしめると言われて いる(1)著者らは,そのような観点から,低温顕微鏡に高速度カメラ,冷却CDカメラを取り付け,植物細胞の細 胞 内 凍 結 の 高 速 度 画 像 か ら 氷 結 晶 成 長 に よ る 細 胞 へ の ダ メ ー ジ 評 価 を 試 み て き た (2) さ ら に , 細 胞 損 傷 を 低 減 す る凍結手法の手掛かりを得るため,電気刺激装置を用いて電流 ・周波数を変化させながら,低温顕微鏡上の植物 細胞に微小電流を負荷し冷却・凍結実験を行い,
電流負荷による細胞内凍結開始温度およびその際 形成される氷結晶への影響について (3) またその 際の電流負荷が酸性化した細胞基質をアルカリに
シフトする働きをすることについても報告した (4) 本研究は,電流負荷による低温ストレス下にお ける植物細胞へ与える影響を明らかにするために 行われたもので,細胞の活性度の一つの目安であ るpHiに着目し、電流負荷の有無のそれぞれの場合 について冷却過程中の細胞内pH(以後, pHi)の推 移を計測し電流負荷による細胞内挙動への影響
(め入exl=440nm
を検討したものである.
Fig.lFluorescenceofBCECF 2. 実 験 方 法
(b)A.ex2=500nm Fig.2FluorescenceImage
40 4~ ~O 550 ExcitingWav巴length[nmJ
(JerusalemArtichoke,pHi=7.6) 本実験では,コンビューター制御したポンプにより循環させた液体窒素とヒーターとを組み合わせ冷却速度を
*1 正員,神奈川工科大学(1"243・0292 神奈川県厚木市下荻野 1030) 勺東洋製作所,勺大分工業高等専門学校 E-maiI:narumi@me.kanagawa-i.tacj.
[No.1-1]日本機械学会 201年度年次大会 DVD-ROM論文集 (2011.9.11-14,東京〕
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