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アメリカと日本の学生がタイで得た発想をさらに深めて、より創造的な新しい作品をデザインする ために多摩美術大学へ戻り、一方でタイの学生もまた自身の作品の制作や研究に引き続き取り組ん だ。地域の素材や発想を、学生自身の技術や興味と組み合わせることで、美しさと現代性、さらに 現代のグローバル市場に対応した作品が生まれた。それはまたタイ工業振興局による若手デザイナー コンテストに出品され、そのコンテストの最終選考者 5 名には 2016 年末に多摩美術大学で開かれ るコンテストにアメリカや日本の学生と共に参加できるという特典が与えられた。 タイの学生たちの夢への第一歩は、2016 年 11 月 6 日に開催された工業振興局、ラーンナー工芸 文化協会、イップインソイ社(Yip In Tsoi Co.,Ltd)が共催する上記の若手デザイナーコンテスト から始まった。イップインソイ社はヂャルーンクルン地区にあるオフィスの一部を学生たちのアイ デアを出し合う場とし、そこで学生たちは知恵と腕を競い合った。さらに多目的エリア「木の葉の 広場」(Lan Bai m ai)をタイ北部地方産品の展示会や特売会の会場として提供し、コンテストに彩 りを加えるとともに、地元の投資者らの収益の増加にも貢献した。 諸機関の代表からなる審査委員会の審査の結果、多摩美術大学で作品を展示 する最終選考者は、以下の 5 名に決定した。
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