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これからの戦略と未来ヴィジョン
Akira TAKENAKA
新しい織物は多様な(太さ、厚さ、幅、質感等)種類の異な
る素材を組み合わせて織り上げることにより立体感や素
材感、色彩感あふれる新しい織物です。手機に用いられ
る技術に、織機の新しい活用法(ジャガード機に手芸や
竹中章
手機の技術を導入することにより)を生かし日本の織物
1951年7月11日 労働大臣より現
に、今までにない革新的な技術や手法を開発することが 代の名工として表彰をうけ、またその
功績により昭和天皇より勲6等瑞宝
出来るようになりました。たとえば 革、ビーズ、スワロフス 章を授けられた故竹中 重治の長
男として生まれる。
キー、真珠、組紐等を使用し大きさや素材、形の違うもの
1969年 京都市立紫野高校を卒
を組み合わせ製織に成功しました。(一例として下記の画 業後、父 竹中 重治に師事する。
西陣において紋様業と呼ばれる織
像です) 物のデザイン、設計図、織物組織を学
びつつ日本画、洋画、南画を学ぶ。
1977年 西陣意匠紋紙工業協同組
合青年会 52年53年幹事長を務める
京都西陣⇒伝統文化⇒CSR活動などを背景としたストーリ性をもたせた商品の独自性
を軸に、アプローチを開始する予定です。服飾や鞄、靴などの本体やワンポイントでの使 1977年 京都伝統産業青年会
用をはじめ、時計のベルトや冠婚葬祭に使用できるなどグッズ類への展開を目的とした 企画委員会委員長
提案を予定しています。特に影響力のある人物とのコラボを目的として、ブランド力の拡
大を目指してまいります。ダイヤモンドなどの宝石や真珠などを織り込むことが可能で和 京都府、京都市の後援をえて京都の
装部門にも展開できます。新しい素材などを織り込むことにより、従来とは違う新規のニ 伝統産業に従事する若者のために
ーズを生むことが出来ると考えています。この新しい織物は、幅、太さ、高さの違うものを 京都伝統産業青年会長期技術者養
自由に織り込む事によって生まれる立体感、素材の目新しさ、染とは次元の違う色彩感 成講座(日本画 洋画 南画 竹
など今までの織物では扱えなかった形あるもの折込み、組み合わせることによる存在感 工芸)を開設し青年たちの基礎技術
など多くの特徴を持っています。希少性、独自性を持たせたブランディングを行い新しい の養成に努める 以降、1983年まで
提案を展開してマーケットに挑戦していく予定です。 京都伝統産業青年会の各委員会お
よび部会の委員長、部長を歴任する
1983年 当時の西ドイツにおいて
開かれたフランクフルト国際見本市
に京都市、京都府の後援によりに参
加、出展する。
新しい価値と真剣に向
京都の伝統産業界に従事する青年
き合う人 を集い国際見本市に参加、出展し、
各々の業界における伝統産業製品の
海外マーケットへの進出の道を探る
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