Page 21 - 2025定時総会資料 初校
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1-3)将来検討委員会 リキッドバイオプシー(LB) WG 委員長:上野 貴之、多田 寛
【報告事項】
1. WG の活動の目的
乳癌診療におけるリキッドバイオプシーの臨床的意義の明確化と臨床応用の促進 乳がんの早期診断・早期乳がんのタイピングと治療戦略・微小残存病変・転移性癌の治療戦略への応 用を通し、乳癌診療の個人レベルでの最適化、予後の改善を目指す
2. 活動報告
1) 2024 年 11 月、「リキッドバイオプシーやリスク診断に関するアンケートの実施」
2) 2024 年 11 月 29 日 日本乳癌学会 リキッドバイオプシーWG・日本乳癌検診学会 次世代乳癌検診検討 委員会合同企画「リキッドバイオプシーによる乳がん検診の可能性を考える」を開催。同企画で、 事前に行ったリキッドバイオプシーやリスク診断に関するアンケートを公表。
3) リキッドバイオプシー関連検査会社との情報収集ミーティング 2024年8月20日 中外製薬、FoundationOne 2024年10月15日 GuardantHealth社
2024年10月24日 ExactScience社
2024年11月14日 ExactScience社
2025年4月22日 GuardantHealth社
4) 2025 年 7 月 10 日(木)11:00~12:00 にリキッドバイオプシーワーキンググループ委員会企画とし
て「乳がんのリキッドバイオプシーの最新情報の共有」を行う予定である。
3. 活動計画と展望
昨年、日本癌治療学会より分子的残存病変(molecular residual disease: MRD)検査の適正臨床利用 に関する見解書(第 1 版 2024 年 10 月)が既に刊行された。検査の保険収載の見込みはまだであ るが、本WGに於いて、乳癌に特化した形での更なる情報を追加した形での手引きの作成を検討して いる。また、本分野における技術的進歩も目覚ましく、技術面でのアップデートも行っていく。 「リキッドバイオプシーやリスク診断に関するアンケートの実施」において、ネット等で「乳がんの 早期発見」を謳う、あるいはまぎらわしい表現を含んだ、唾液・血液などによるリキッドバイオプシ ー検診やリスク診断によって診断に影響があった事例が明らかとなった。厚生労働省より医療広告規 制におけるウェブサイト等の事例解説書が発行されており、同解説書への追加および日本乳癌学会・ 日本乳癌検診学会としての適切な公表の方法について厚生労働省医政局総務課と協議中である。
【審議事項】 なし
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