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5 干渉縞の読み取り方法
二波長ホログラフィ干渉法ににおいて干渉縞を高精度に 読み取ることは非常に重要である.特に,気体のように温 度変化および濃度変化による屈折率の変化が小さい場合は 干渉縞の読み取り誤差が測定値に大きな誤差を与えてしま
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う . 干 渉 縞 の 解 析 は , M a c i n t o s h n ci , ス キ ャ ナ ー E P S O N GT6000および、AdobePhotoshop2.01J, Minicad3.1J,Flex. itrace1.03Jを使用した.また,細線化ソフトは神奈川工科 大学で開発した Imageを使用した ~4J
6 火炎伝ぱへの適用例
以 上 の 手 順 で 測 定 し た 二 波 長 ホ ロ グ ラ ム を 図 2(a)に 濃 度
。 (a) 二 波 長 ホ ロ グ ラ ム
分布を図 2(b)に示す(51 図 2(b)は, から別々に次式を使って求めている.
AN;
C= 一 LPi(κ 苛ら)
He-NeとAr+の干渉縞
ここで M:分子量,
レングス A レーザーの波長, Nj : 干渉縞次数,
大分工業高等専門学校研究報告
第34号
(平成10年 l月)
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κ:Gladstone-Dale定数,
燃料蒸気密度,添字は, a:燃料,f:空気である. 二波長ホログラフィは,光の波長による屈折率の変化 (分散)により温度・濃度を測定できる.濃度変化と温度 変化による干渉縞の変化の度合いがほぼ等しい場合におい
て(6X7)式が適用できる. しかし,燃焼場のように火炎周り の温度変化による屈折率の変化に比べて,蒸気濃度変化に よる屈折率の変化が著しく小さい場合は,分散による干渉 縞 変 化 が 小 さ い の で 干 渉 縞 の 読 み 取 り 誤 差 に よ っ て (6X7)式 で求めた温度・濃度は誤差が生じやすい.従って,今回の 解析では,各波長毎に求めた濃度分布を (13)式により求めた. 現在,著者らは気体のように屈折率の変化の少ない場合で も精度良く計算できる方法を検討中である.
7 ま と め
レーザ一計測による温度・濃度の同時計測として二波長 ホ ロ グ ラ フ イ 干 渉 法 を 紹 介 し た . こ の 方 法 は , 装 置 が 比 較 的安価で習熟すれば取り扱いも難しくなく便利な測定法で ある.二波長ホログラフイ干渉法の適用対象としては,温
度と濃度による屈折率の変化が同程度の対象が望ましい. しかしながら,燃焼場のような場でも他の計測方法では得 ることのできないデータを非定常で測定できる.二波長な ので単波長で測定するよりも情報量が多いため, (6X7)とは 異なった他の干渉縞の計算方法を見つけることができれば
その用途はもっと広がると思われる.
Concentration[vol%]
(13)
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図 2
参考文献
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-3.4
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、~
X[mm]
(b) 蒸気濃度分布 液体燃料を伝ばする火炎前方の濃度分布
(1) 柏木,機械の研究,第4巻 3号, 87-92(192).
(2) Atkins,P.,W.,物理化学第 4版, 986-987,東京化学
同人(東京)
(3) Vest,C.,M.,HologrαthicInterferometry,371-372.1ohn
Wiley&Sons(NewYork)
(4) 小城,横塚画像処理を用いた干渉縞解析神奈川工 科 大 学 卒 業 研 究 (19 97) .
(5) 小 西 他
第 35回 燃 料 シ ン ポ ジ ウ ム 講 演 論 文 集 (19 97) .
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