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 した.一方,垂直平板上端部に設置する平板は長さ 150mm,幅 150mmとし,両平板の角度は傾斜平板をチェー ンによって吊り下げ式で固定し,角度調整ができるよ うにした.いずれの平板も 8mm厚の銅板を用い,その背 面にシリコンラパーヒーターを取り付け,さらに背面への熱損失を防ぐため断熱材として発泡スチロールを張り 付けた.平板の設定温度は,温度調整器を用いて一定となるように制御した本研究の場合,両平板の壁面温度 を 700C一定とした.なお,平板の表面温度はそれぞれの平板に K型熱電対を数箇所設置して,その測定値を用い たまた,仕切りは厚さ lmm,幅 150m,高さ 240酬のアルミ板を用い,垂直平板と平行に設置した垂直平板と 仕切りとの間隔ム dは 5'"'-'70阻まで変化させると同時に仕切り板上端部と傾斜平板との隙間ム d' を 2Om'"'-'40阻 と変化させた.また,今回の実験では,両平板の角度は α=60。の場合に固定して行った.流れおよび熱伝達特 性は散乱光を用いた実時間干渉法(3) (以後, HI法)およびレーザシート法(以後 LS法)を用いて可視化測定し た.熱伝達率は HI法から得られた干渉縞から算出した
3・1 仕切りがない場合
Fig.lSchematicoftestsection
3. 実験結果および考察
図 2に仕切りを設置しない場合の特徴的な HI法および LS法の写真を示す.垂直平板側から凸に膨らんだ干渉 縞はここで垂直平板側からの上昇流と上端部に設置した傾斜平板の上昇流が衝突することで循環流が発生してい
ることを示している. LS画像からも垂直平板側に沿って上昇してできた循環流を見ることができる.なお, α二 600 の場合,この循環流が垂直平板側及び上端平板側に揺らぐ不安定な現象が観察された.
(a)1丑 image (b)LSimage Fig.2Typicalf10wandheattransferimages(Nopartition,α=60
3.2 仕切りを設置した場合
垂直平板と仕切りとの間隔が一定で傾斜平板と仕切りとの隙聞を変化させた場合の影響を HI写真から検討す る.もっとも間隔が狭いムdニ5mの場合,循環流は特徴として他の場合に比べ角部近くに形成される. しかし, 隙間ム d' を大きくして行っても若干循環流の範囲が下方向に拡がる程度で,ほとんど変わらない.ム d=10mの
場合,循環流はム d=5mに比べ形成される位置は角部から離れるが,その大きさは垂直方向下側に向かつて明ら かに拡がっている.とくに垂直平板側に向かう循環流は仕切りにより流れの水平方向への広がりがブロックされ,
)
ε崎同問























































































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