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withha10gen-basedfiree対xti血nguishingagentgas.(84words)
1. 緒言 ハロンは,モントリオール議定書においてオゾン層破壊物質
として指定され,生産全廃措置が講じられている. 現在,我が 国では消防環境ネットワークによりハロンの管理・活用がされ ているが,今後,温暖化防止に伴う世界情勢の変化により,新 規導入機器へのハロン代替消火剤としてハロゲン系消火剤の使 用が増加すると考えられる.電気絶縁性が高いため駐車場やコ ンビュータなどがある通信機器室等で利用される.コンピュー タのバッテリーやs 近年増加している電気自動車は, リチウム イオン二次電池が使用されている.リチウムイオン二次電池は3 高温条件下にさらされると 3 異常な発熱が引き起こされ火災な どに繋がる危険性がある[1].また,ハロゲン系消火剤の性能は ハロン消火剤に劣るため消火に必要な消火剤量は増加し,区画 火災の消火に失敗した場合は,分解生成物が多量に発生する. 高温火災等にハロゲン系消火剤を用いると,フッ化水素(HF), フッ化カルボニノレ(COFz)等の分解生成物が発生すると考えられ る.HF.COFzは,どちらも非常に強い毒性がある.分解生成 物の発生量を少なくするには,消火に必要なノ¥ロゲン系消火剤 を少なくする.そのためには,消火効率を向上させる必要があ る.ハロゲン系消火剤の使用量を抑えられる消火方法として泡 消火が挙げられる.泡消火とは,泡消火剤を水で希釈して用い るため,消火剤の使用量は非常に少ない.しかし,水を用いる ため実際の通信機器室等で使用するメリットはなくなるが 3 本 研究は,ハロゲン系消火剤を用いた泡消火が可能であるかの知 見を得るために行う.
2. 実 験 方 法
本実験では,ハロゲン系消火剤に FK-5・1・12(FK),電解液に
ジメチルカーボネート (DMC),ジエチノレカーボネート (DEC), エチレンカーボネート(EC)を質量 1:1:1で混合したものを使用
した.各物性値を Table1に示す. 泡消火剤の調合には,溶剤にヘキシレングリコーノレ(HG)とプ
ロピレングリコーノレ(PG),界面活性剤にドデ、シノレ硫酸ナトリウ ム(SDS)を使用した.それぞれを調合させ発泡したものを泡消火 剤とした.泡消火剤は純水で希釈し泡ハンドソープの容器を用 いて発泡させる.泡消火剤の成分は Table2に示す.
Fig.1に実験装置の概略を示す.実験装置は割卒液燃焼容器と 泡供給部で構成される.電解液燃焼容器の内径は幅 40mm,長 さ200mm,深さ 25mm,容積200cm3の耐熱ガラス容器を用い た.泡消火剤供給方法は,泡ノ¥ンドソープでビーカーに泡を供
給し,ポンプを用いて泡を燃焼容器に流入する.
本実験では3 電解液 50mlを燃焼容器に入れて燃焼させ, FK, FKを添加した泡消火剤3 添加していない泡消火剤で、消火を行っ た. 二台のビデオカメラを用いて正面からの消火の様子と,鏡を用
FKを 含まない 泡消火剤
FKを含む 泡 消 火 剤
4.442 _
第 53回燃焼シンポジウム (2015/1/16~ 1/18・つくば)
ハロゲン系消火剤の発泡化及びガス化によるリチウムイオン電池火災の消火に関する研究 Lithium-ionbatieryelectrolytefireextinguishingbyfoamedandvaporizedhalogen-basedfireextinguishing
佐 藤 新 見 1*・秦直行 2・村上雄一 3・上江洲一也 4・小西忠司 5
SATOU,Atam1¥NationalnstituteofTechnology,OitaColege,16661vIaki,Oita870-0152,JAPAN SHIN,Naoyuki2,Natio1wlInstituteofTechnology,OitaColege,16661vIaki,Oita870-0152,JAPAN MURAKAMI,Yuithe,NationalInstituteofTechnology,O,fiσColege,1666},ゐ7d,Oita870-0152,JAPAN UEZU,Kazuya,4UniversityofKitakyushu,1-1Hibikino,Fukuoka808-0135,JAPAN KONISHI,Tadashi5,NationalnstituteofTechnology,OitaColege,16661vIaki,Oita870-0152,JAPAN
Abstrac:t ThereisaP,fob1emofgeneratingthehydrogenfluorideharmfu1tohuman,whenfirewase~tinguishing byusinglhc ha10gen-basedfireextinguishingagent.Thepurposeofthisstudyistoincreasethefireextinguishingef ficiencyforreducingtheamo~H [0' extinguishingagent,whichresults血 reductionofhydrogenfluoridegeneration.1nthisresearch,wecomparethefireextinguishin~
i昭n別g別ui芯s由hi昭nga伊ge白凶I a凶 叩 f白actar凶此lt,叩羽w札f必i江t也ht也h拭atい,パ油wνhichisl品f伽O伺al川n Keywords:ha10gen-basedfireextinguishing,lithium-ionbaterye1ec仕olytefire,foamfireextinguishing
performanceぱ0f白ioamf面ire侃ex剖ti泊n伊guiおshi昭nga酔ge叫n wh札i山ichma吋de企omha叫山1句0ge叩ntreext
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“
いて燃焼容器の底面から電解液面の状態を撮影したまた,赤
外線カメラで消火時の燃焼容器の表面温度変化を撮影した向,
泡消火剤の原料選定は,北九州市立大学の上江洲教授に委託し
ている.
Tab1e2Physica1propertiesofthefoamfreextinguishingagenl
成分 質量割合併)
H G 5.376 PG 5.465 SDS 0.2690
PureWater 8.89
Fireextinguishingagent
Fig. 1 Experimenta1 ap para旬 S
HG
PG 4.450
SDS 0.263 F K
一
PureWater
8.89一一
/|¥
Miror