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大分工業高等専門学校研究報告 第30号 (平成 6年 1月)
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4 結 日
(1) 水平入口管一垂直枝管パイファ管の分岐特性は, その現象から大きく分けて 3つに分類できる.逆流 現象が生じる枝管低流量領域,完全分離曲線に接近
し水のよどみ領域ができる枝管高流量領域,それ以 外の枝管中流領域である.
この 3つの領域は,入口かわき度 x 1,入口質量 流束 G1により変化し,入口かわき度が小さい場合, 低中流量領域が大きくなり,一方,入口かわき度が 大きい場合,中流量領域が大きくなる.
(2) 入 口 質 量 流 束 G 1 一 定 で 入 口 か わ き 度 X 1 を 変 化 させた実験結果から,かわき度が大きくなるにつれ てかわき度 X'3/X 1が 1に近づき,枝管と走行管 の等分配しやすくなる.
(3) 入 口 か わ き 度 X 1 一 定 で 入 口 質 量 流 束 G 1 を 変 化 させた実験結果から,逆流領域,水のよどみ領域を 除いた中流量域では,入口質量流束 G 1による分岐
特性の影響は殆どない.
(4) Azopardiら, ShohaIIiらの幾何学的分配による理
論モデルと実験結果よりパイファ管の中流量領域の 現象は幾何学的な分配に支配されていることが分 かった.
(5) 枝管および走行管の分岐部における圧力降下はか わき度と入口質量流束とともに増加することがわ かった.
終わりに,この研究において有益なご助言をいた だいた九州大学吉田駿教授に謝意を表します.また, 装 置m製作にご協力いただいた那賀修二技官,実験,
計算を行なった卒研生の久門広尚君,花木啓泰君, 阿部真一君,榊原義和君,古橋啓祐君,正成幹也君 に感謝します.
参考文献
(1) B.J.Azzopardi&P.B.WhalleyInt.Multiphase FlowVol.8,No.5,p.491-507,1982.
(2) O.Shoham&1.P.Bril,Y.Taite,lChemicalEnginer- ingScience,Vol.42,No.11,p.2667-2676,1987.
(3) 嵩,機論B,.57巻534号, pp632-637,191
(4) 湯浅ほか 2名,石川島播磨重工技報,第20巻第 4
号, pp35-42,1980
(5) Von.F.FrassVGBKraftwerks-technik>58Jg.
(6) 小西,加藤, 日本機械学会九州支部久留米地方講 演会講演論文集pp70-73.1993
Heft10,pp729-734,1978