Page 394 - konishipaper
P. 394
1.6 1.4 1.2
T=0.2238
0.15 0.2 0.25 0.3 0.35 z
図 2:T=0.238,0.24,0.246,0.250,0.254のと きの非線形関数 y=g(ムT)
による時間応答を第 3図に示す.ただし,初期条件は, ω(0)=0.4, x(O)=0.62,y(O)=0.56,z(O)=0.2とする. 非線形関数 g(z,T)は,本来は熱平衡式から導出するが, 計算時聞がかかるので,我々のシミュレーションではス
プライン関数近似したものを用いている. 1.4
図 3: T = 0.2 246 の と き の 連 続 光 下 で の 持 続 的 内 生 リ ズ ムの時間応答
2.2 デンプンとショ糖蓄積量モデル
CAM植物の光合成産物は, 光合成による二酸化炭素 消 費 量 Cco2 に 比 例 す る . さ ら に , シ ョ 糖 S(t) と デ ン プ ン C(t) は 分 割 率 γ (t) に よ り 分 割 さ れ て , デ ン プ ン と シ ョ 糖として蓄積される.この蓄積が積分要素としてダイナ
ミクスを生じる.さらに,ショ糖蓄積量は輸送比率 η(t) と呼吸比率 h(t)により消費される.ここで, Blasiusに よりモデ、ル化されている CAM植物の呼吸による CO2
生成量は,ショ糖蓄積モデ、ルにおいては修正が必要で、あ り,我々は,これは h(t)C(t)に比例するとする.この ように考えることにより,図 4のようなショ糖フィード
ノてック構造をつくることができる.
ショ糖 S(t)とデンプン C(t)を蓄積量として微分方程
0.4 0.2
図 4:デンプン (C)とショ糖 (8)とCAM代謝ダイナミ クスとのフィードパック構造
式で、モデ、ル化するとつぎのようになる.
S(t)=(1-γ)Cco2(t)+s(t)C(t)
-(η (t) 十 九 (t) )S(t) (1)
C(t)=γ(t)Cco2(t)-s(t)C(t) (2)
た だ し , C c o 2 (t) は B l a s i u s の モ デ 、 ル 式 の 光 合 成 に よ る 二酸化炭素消費量であるが,これを光合成産物と同一視 することにする.
Cco2(t)=L(t)ω(t)
さらに,呼吸による二酸化炭素生成量 Rco2をつぎのよ うにショ糖蓄積量にと呼吸比率九 (t)をかけたものとし
て次式で与える.
Rco2(t)=九(t)S(t) (3) これらを 8IMULINKで記述したものが図 5である.
図 5:8IMULINKによるデンプン (C)とショ糖 (8)の 蓄積モデル
3 ショ糖ホメオスタシス
ショ糖ホメオスタシスを実現するために, 8ekiらはデ ンプン分解比率が変化するモデルを立てている.本稿で は,ショ糖タYナミクスが定常値となるデンプン分解比
率を次式のように逆算する.
S(t) = (1 - ,) Cco2 (t) + s(t)C(t) - η( (t) 十 九 (t) )S(t) =0
0.05 0.1