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純金箔を、漆を引いた和紙に箔押しを
して裁断、撚糸を行う製作工程を経て
完成します。染めることでは表現できな
い金属光沢を放つ糸素材は、非常に
希少価値の高い工芸素材として重宝
されています。
由利佳一郎さんとの出会いは10 年ほ
ど前のことになります。
日本の文化を背負う男
彼の日本の伝統工芸をモチーフと
したバッグや服飾のデザインプロジ
ェクトの制作過程で知り合うことに
なりました。
とても個性的で朗らかな人間性に魅
力を感じたことが印象的です。
現在は当店の純金の糸をジュエリ
ーに見立てたアクセサリーブランド
「TABANE」を展開しています。
まだ展開をはじめて日が浅いのですが、京都の伝統的な風合いを感じさせつつシン
プルでモダンなデザインは好評を得ています。
今後のビジョンとしてはtabane ブランドの成長を促しつつ、「京都の純金の糸」という
ヒストリーとストーリーとクオリティに共感していただけるような発信を続けていこうと
考えています。
そして世界の様々なデザイン、クリエイト、プロダクト、アートへの魅力的な素材として
役立っていくことができればとても嬉しいと思っています。
№2 | 2021 45