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     2 ホログラフイ干渉法および赤外線吸収法による二次元温度・濃度分布の同時測定
HI法では,濃度・温度変化による干渉縞次数を記録し, 1 計算できる.
R法により測定した濃度分布を用いて温度変化分のみを抽 出した.
3 解析方法
燃料蒸気による赤外線吸収に伴う銅ブロック壁面の温度 降下を赤外線カメラによって測定し,(1)式により濃度分布 を求めた.また,濃度分布を求めるにあたり表面温度に相 当する飽和蒸気濃度を(訪式により求めた.(1)式の係数 α は, (2)式で求めた表面温度に相当する飽和蒸気濃度に一致 するように決定した.
C=αln (T/Te) [vol%] ・・・ (1)
ここで, Tは燃料蒸気通過後の壁面表面温度 [K],Te
は壁面表面温度 [K]である. Csニ0.14306+0.10517T-0.0028625T斗O.00010778T3
• ・(2)
Fig.2 (a)lnfraredimage,and(b)Holographic Interferometry image at 400C.
ここで, Tは 液 体 表 面 温 度 [OC] で あ る . 次に,ホログラフィ干渉法によって測定した干渉稿次数
および(1)式で計算した濃度分布を侶)式に代入し,温度分布 を求める.
5 実験結果及び考察
予備実験として 2種類のガラス,可視光を透過し赤外線
を反射するホットミラーと一般の透明ガラスを用いた. ホットミラーの場合,赤外線画像は撮影できたがホログラ フ イ で は 干 渉 縞 が 形 成 さ れ な か っ た ー ー方 ガ ラ ス の 場 合 , 赤外線画像,ホログラフィ干渉縞ともに解析可能な画像を 撮影することができたため,本実験ではこれを用いた.
F i g . 2 (a) は , 液 温 4 0 0 C に お け る 赤 外 線 画 像 , F i g . 2 (b) は,ホログラフイ干渉縞画像を示している.
Fig.3(a)は, T=40oC・容器長さ160mmにおける 2 次元濃度分布, Fig.3 (b) は,二次元温度分布を示して いる.横軸に容器中心から容器幅方向の距離,縦軸には燃 料表面からの高さを示し,それぞれ(1), (3)式より計算した 等濃度線,等温度線をプロットした. Fig.2およびFig.3 で得られるように高温液面によって浮力誘起の空気流が生
じるため左右非対称分布になっていると考えられる.ま た,濃度分布及ぴ温度分布はLewis数が lのため同様な分 布になっている.
Fig.4は,液温.400C,容器長さ 160mmにおける濃度,温 度 を そ れ ぞ れ 飽 和 蒸 気 Co, 液 温 と 室 温 の 温 度 差 T o - Taで
0 除して標準化している.ここで図中45 線は項目 4で記し
た濃度分布と温度分布が一致する事を示している.また, 図 中 に は 誤 差 :1: 1 0 % 線 を 表 示 し て い る .
また,今回の実験では,燃料容器中心部及び右側は,
450 線付近にあり Lewis数~1 であるが,容器左側は温度
分布が大きくずれている.これは,容器左側の全ての位置 で共通している事から,何らかの測定誤差が付加したもの
Ma¥ R.O'f Cf Ikt-ka-l
1 NAR Mf' 1
- 十 一 一 [1/K]"'(3)
T LkaMP kaMP T。
ここで, L;パスレングス
Gladstone-Dale定数, M;平均分子量, P 大気圧, N ; 縞 次 数 , A ; N e - H e の 波 長 R ; ガ ス 定 数 , ρ f , , 燃 料蒸気の密度, Cf;蒸気濃度, Ma,Mf;空気,燃料蒸気 の分子量, To,ホログラフィ撮影時の室温である.
4 拡散方程式及び誤差解析
液体燃料から蒸発する蒸気濃度分布は(4)式で示す非定常 一次元拡散方程式によって表される.
δC a2c
.ω.
dt ax2
式(4)を境界条件,高さ x=0 (液面)の時C=Co,高さ x= Lの時C=Oで解くと次式になる.
C = C
0 0
2 れ 一 C o n π x D l n 2π 2 ( t - t o l
日一
Co一十::...-Y~sin ~exp! ~... ".,- Lπ~nL L辺
,1...(5)
n=1
こ こ で , C o , 飽 和 蒸 気 濃 度 , x , 液 面 か ら の 高 さ ,
L 蒸気濃度が Oになるまでの液面からの高さ, Dl'空気と 蒸気にの相互拡散係数, to=蒸気が定常状態になるまでの
時間である.
また,温度分布も(4)式を, Co=To(液温) -Ta (実験
時の室温) ,Dl=a (熱伝導による熱の拡散係数)として
と考えられる.
ka,kf;空気,燃料蒸気の
-u
ここで濃度分布及ぴ温度分布は,プロパノール蒸気にお
峨子
lにより,分布が同一になる 従っ て,測定誤差は濃度分布と温度分布の形状を比較する事に
いては Lew より行った.
]; 10 S
8 ~、 42
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16
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