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色している.これを NDVI解析してみると,開始時にはほとんどの領域が赤く高い NDVI値を示しているのに対 し,S日目には葉全体が青色に変化し NDVI値が低下していることがわかる.各植物に対する NDVIの推移をみ ると,椿の場合, NDVI はほとんど変化が見られなかったのに対し,ユキノ シタは緩やかに低下し ,小松菜は 3 日目まで急激に低下し,その後も緩やかに低下している.この結果は,ユキノシタと椿に比べ,小松菜は傷むの
が早いことを示しており,これより NDVIを用いて植物のダメージ評価ができる可能性を確認することができた High
Low NDVI
同 0.6 〉
凸
Z 0.4
0.2
。
NDVIimage
NDVIimage
3.2 低温環境が植物の生命活動へ与える影響
2345 Elapsedday
Fig.2NDVIchangeunderroomexposure
続いて,低温環境下の植物へのダメージを, NDVIを用いて評価できるかを検討する.なお, IRカメラによる 低温環境下の葉の維持温度は,小松菜の場合 8.60C,-2.1oC,・I1.SoC,・20.10C,ユキノシタの場合 9.20C,-4.30C, -IS.1OC,・2.30C,椿の場合 9.20C,・2.40C,・13.80C,・22.40Cとなった.その結果を図 3に示す.図 3 (心に,ユ キノシタの-2.30Cまで冷却した場合の実験開始時および 100分後の可視光画像と NDVI画像を示す.葉の色は実 験開始時に比べ全体的に黄色を帯び, NDVIも 10分後には明らかに低下していることがわかる.つぎに,低温 環境温度を変化させた場合の各植物の葉におけるNDVIの推移を図3(b)'"'-'(d)に示す. これより,低温環境 を変化させても植物に依らずほぼ同じ傾向を示していることがわかる.低温環境としては最も温度高い SoC付近 では NDVIがほとんど変化しない傾向を示すのに対し圃 ISoC以下の低温環境では NDVIは急速に減少する傾向を 示 し て い る . こ れ に よ り , -ISoC 以 下 の 低 温 環 境 は 植 物 の 葉 に 対 し ダ メ ー ジ を 与 え て い る と 考 え ら れ る . 興 味 深 い の は , 低 温 環 境 が _SoC付 近 の 場 合 , 植 物 に よ ら ず N D V I は 若 干 で は あ る が 3 上 昇 す る 傾 向 を 示 し て い る こ と で あ
る.これは,_SoCとし 1う低温環境の場合,植物においてまず細胞外凍結が起き,細胞内の水分と細胞外に形成さ れた氷との水蒸気圧の差により細胞内の水分が失われること (4) により,冷却前に比べ細胞内の光合成色素(クロ ロフィノレ)の濃度が高くなったため NDVIが上昇した可能性も考えられる .この推論を実証するためには,細胞 外凍結が起こっても細胞内が凍結していなければ光合成が行われるのか否かを含め,今後その理由を検証する必
要がある.
(i) Start (0min) (a)BrightfieldandNDVIimagesofSωifragastoloni}告raCurtisat0minand100min
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