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OO. 0.2 0.4 0.6. 0.8 1 Liquid.Mas sFlowRatio m3L/m1L
図3.液膜の分岐特性と Azopardi2)の理論計算値
4.結論 空気一水系環状気液二相流のパイファ管における分
岐特性を液滴と液膜の分岐特性に分離した結果以下の ことが分かつた。
(1)液滴の分岐特性は、空気分配比が小さい場合 走行管に水が流れ易いが、空気分配比が大きくなると 母管によどみ領域ができ、その一部が液膜となって枝 管に吸込まれるため枝管に水が流れ易くなる。
(2) 液 膜 の 分 岐 特 性 は 、 水 流 量 の 増 加 と と も に 慣 性力が増すため、走行管に流れ易くなるo また、空気 分配比が大きくなると液滴と同じようによどみ領域に
より液膜の一部が枝管に吸込まれるため枝管に水が流 れ易くなる o
(3)液膜のみを管内に流入させた実験値と液膜の 計算値とは分岐特性の傾向は類似しているが、液膜分 布の差により一様分布に近い実験値の方が枝管に水が 流れ易くなる D
参考文献
(1)小西、加藤、日本機械学会九州支部久留米地方講演会 講演論文集 pp70・73.1993
(2)B.J.Azopardi& P.B.WhalleyInt.J.Multiphase FlowVo1.8,No.5,pp.491-507,1982.
(3)加藤j青松大分高専卒業論文 1994
写真1.液滴のみ流量 100L/min.空気分配比0.9
写真 2.液膜液滴流量40L/min.空気分配比0.6
判干キダ
写真 3.液膜液滴流量10L/rnin.空気分配比0.6
3.2 液 膜 の 分 岐 特 性 に 及 ぼ す 液 牒 分 布 の 影 響 図3は、液腺のみの実験値及び液滴液膜の実験値か ら液滴の実験値を引いた計算値、液膜分布を考慮した Azzopardi2) の理論値を比較したものである。空気分
配比が大きくなると液滴と同じようによどみ領域によ り液膜の一部が枝管に吸込まれるため枝管に水が流れ 易くなる o また、 図3の実験値と計算値はほぼ同じ傾
向であるが、実験値の方が、やや水が枝管に流れ易く なっている o この要因は液膜分布の相違であり、別の 実験で測定された液牒分布の測定結果3) によると、計 算イ直は環状流の助走区聞が長いため管上部が薄く管底 部ほど厚い液膜分布になっているのに対して、実験値 の方は分岐部のすぐ手前で液牒を形成したため液牒分 布が一様になっている。このため枝管には管上部の液 膜が厚い実験値の方が、水がより多く取り込まれてい
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る結果となる o これは、液膜分布の測定値を使って計 算した Azzopardiの理論値に示されており、液牒分布 が非一様になるもの程、理論線が左に移動しているこ
とがわかるo また、 Azzopardiの理論計算と実験値に かなりの相違が見られるのは、 Azzopardiは、写真 1 で示した水のよどみ領域の一部が枝管に流入すること を考慮していないためだと考えられる o
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