Page 99 - Tsubomi
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「私たちはいろいろな国の学生と北タイの食卓(カントーク ) で一緒にご飯を食べたことか ら着想を得ました。たとえ同じ言語を話さなくても、私たちは一緒に食事をすることがで きます。食事は国際的な言語だと私たちは考えたのです。」
手工芸品の他に、ラーンナーの人たちは生活の中で様々な自然素材を使用しており、竹製のカントークやデザートを包むためのバナナの葉といったものも新しい製品 を生み出す着想を与えてくれ、生分解性の食器「サムラップ・タイ」(Sum Rap Thai)を生み出す契機となった。 自然環境と密接につながっているラーンナーの人びとの生活様式は、様々なものを生み出すなかで身の周りにある自然素材をよく利用し、もしその素材が余ったら、 自然に腐らせて廃棄するという自然破壊につながらないものであることに感銘を受け、ブリタニーとシュンウェンは、生分解やリサイクルができ、ゴミを出さずに食 文化を促進できる製品をデザインすることを決めた。そこでできたのが、ホテイアオイやキャッサバのような自然素材から作られた食器であった。紙を生産する工程 では試験をして選び、以下の様々な形状の製品を制作した。
1. 「カントーク」(Kantok):タイ北部の食卓カントークの形状を持った円形の食器。
2. 「カノム」(Kanom):ホテイアオイの紙から作った菓子の包みであり、形状はタイのカノム・ティアム(ちまき菓子)の包みの形をしている。 3. 「ジャーン」(Can):ホテイアオイ紙製で、同じくお菓子の包みの形状をもった、角型の皿。 これらの3つの製品を取扱説明書と一緒にして楽しくモダンな包装に詰めて、地域の職人たち、消費者そして環境保全にも役に立つ完全な製品となる。
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