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く」、その荷が「軽い」という意味を理解する上で、どのように役立つでし ょうか。
あらゆる重荷への安らぎ いつの時代も、人々はさまざまな重荷を負い、その重荷は身体、心、精
神にのしかかってきました。低い自己評価、体制的抑圧、宗教的迫害、貧 困と絶望を思い巡らすことを通して、神の安らぎの約束が、どのように語 りかけているのかがわかります。礼拝に登場するナイジェリアの女性たち の話を通して明らかにされ、人間の苦しみと、神が与える深い安らぎの両 方を理解する助けとなるでしょう。
I.低い自己評価の重荷
わたしたちの多くは、低い自己評価という重荷を背負っています。社会
はしばしばわたしたちを厳しく裁き、学生としても、親としても、信仰者 としても、十分ではないと言われます。この低い自己評価がわたしたちを 抑圧し、魂の安らぎを求めることを困難にしています。
初めに神は創造されたすべてのものを見て、「それは極めて良かった」と 言われました(創世記 1 章 31 節)。わたしたちの価値は、他人の評価から 来るのではなく、創造主の愛から来るのです。イエスのもとに来て、その 軛を負うとき、わたしたちを悩ませてきた低い価値観を取り除くことがで きるのです。わたしたちの信仰は、神に愛される子としてのアイデンティ ティを受け入れる自由を与えてくれます。
<話しあってみましょう>
神の「非常に良い」被造物としてのアイデンティティを考えるとき、文
化や背景を超えて多くの人々を苦しめている低い自己評価という重荷を どのように癒すことができるでしょうか。
II.組織的抑圧の重荷 今日、私たちの世界の多くの場所では、人びとが組織的抑圧の重圧に直
面しています。それは、特定のグループを執拗に排除する不公正な社会的、 経済的、政治的構造です。この重荷は、人びとから尊厳、主体性、活躍の 機会を奪っています。植民地主義の遺産であれ、貧しい人びとへの搾取で あれ、宗教的・民族的マイノリティへの抑圧であれ、こうした非人間的な システムは、真の安らぎと解放を見いだすことを不可能にさせます。
聖書の知恵の伝統、特に箴言のような書物は、制度的抑圧の重荷を直接 取り上げています。これらの古代の教えは、すべての人を公平に扱い、弱 者をいたわり、虐げられた人びとのために正義を主張することの重要性を
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