Page 41 - 式文 2026
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   強調しています。知恵の文献は、貧しい人びとからの搾取を禁じ、寡婦を 大切にし、すべての社会的交流において倫理的な行動を支持することを勧 め、正しく公正な社会のビジョンを促進しています。
わたしたちがこの知恵を受け入れるとき、コミュニティを抑圧している 不公正なシステムに立ち向かい、それを取り壊すためには霊的な安らぎと 良心的な明瞭さを得る必要があります。「わたしのもとに来なさい、休ませ てあげよう」という神の招きに耳を傾けることで、私たちは、誰もが真に 安息できる、より公平な世界を築くための共同作業に加わることができる のです。
<話しあってみましょう>
 聖書の知恵文学に見られる倫理的な教えと正義のビジョンは、この世界
に重くのしかかっている制度的な抑圧に挑戦しています。それを変革する ために、わたしたちは何ができるでしょうか。
III.宗教的迫害の重荷
マタイ 5 章 44 節のイエスの言葉、「敵を愛し、自分を迫害する者のため
に祈りなさい」は、信仰、民族、その他アイデンティティのいかなる側面 であれ、迫害に直面するすべての人が背負っている重い重荷に対して語ら れています。「異質な者」と見なされた人びとをしばしば抑圧し、排除する 世界において、これらの教えは、報復ではなく憐れみをもって接するよう に呼びかけています。
イエスが模範となる愛の道は、敵意や拒絶に直面する人びとに霊的な力 を与えます。迫害に直面しても、憎しみや不寛容を抱くのではなく、キリ ストの愛をわたしたちが表すことで、神に安らぎを見いだすことができま す。この選択をすることで、わたしたちの重荷は本当に軽くなり、神のう ちに安息を見いだすことができるのです。
<話しあってみましょう> 「しかし、わたしは言っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために
祈りなさい」というイエスのメッセージは、迫害に直面している人びとを どのように鼓舞し、力づけることができるでしょうか。
IV. 貧困と絶望の重荷 聖書に記されている貧しい人びとや社会的に疎外された人びとへの神
の備えと配慮は、貧困や絶望の重荷への力強い対比を示しています。詩編 23 編に描かれている「青草の原」や「憩いの水のほとり」に導かれるとい うイメージは、富裕層や特権階級だけでなく、すべての人びとに豊かな生
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