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ナイジェリアの基本情報
   I.ナイジェリアというタペストリー A.地理という糸:土地、気候、天然資源 ナイジェリアはアフリカの西海岸に 位置し、面積は 910,770km2、海岸線は 853km に及びます。気候は、南部の赤道 気候から北部の乾燥気候までさまざま で、中央部は熱帯気候です。おもな季節
は乾季と雨季で、農業に適しています。 国土は豊かで広く、工業や商業活動も 行われています。天然資源は、石油、天 然ガス、固体鉱物など多様です。これら の資源はナイジェリアの発展のために
重要な役割を果たしてきました。
アフリカ大陸
    B.民族という模様:多様性、部族、主食、職業
人口は 2 億 1,100 万人を超え、アフリカで最も多く、世界では第 7 位で
す。 250 を超える部族を擁し、それぞれが国のアイデンティティに独自の 文化的要素をもたらしています。
その中でハウサ・フラニ族、ヨルバ族、イボ族の 3 つが大きな割合を占 めています。ハウサ・フラニ族はおもに北部に、ヨルバ族は南西部に、イ ボ族はナイジェリア南東部に居住しています。これら以外にも、ナイジェ リアにはさまざまな地域にさまざまな部族、イジャウ族、ティブ族、カヌ リ族、ヌペ族、イツェキリ族、エフィク族などが広範囲に暮らし、独自の 文化的慣習、言語、社会構造をもっています。
言語も多様で、500を超える先住民言語が存在します。その中ではハウサ 語、ヨルバ語、イボ語が主要な言語です。また公用語は英語で、ナイジェ リアでのコミュニケーションの架け橋となっています。
ナイジェリアの多様な地形と地域の差異は、国のさまざまな主食の栽培 と消費に影響を与えています。ナイジェリア北部、特にサハラ砂漠の南に 広がるサヘル地域では、キビとモロコシが広く栽培されており、主食とな っています。ナイジェリア南東部では、キャッサバとヤムイモが主食です。
農業と漁業が盛んなニジェール・デルタ地域では、魚介類は地元の料理 で大切な存在です。このような主食は、ナイジェリアの人口を支えるだけ でなく、国内のさまざまな地域の文化的多様性と料理の伝統に表されてい ます。
ナイジェリア人は伝統的に農業や商業の技術に長けていて、多くのコミ ュニティの基盤となっています。農業は、気候や伝統の影響を受けるので、 地域によって異なります。文化的ルーツと強く結びつきながら、農業社会 からより多様化した経済社会へと移行しました。
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ナイジェリア
大陸
 

















































































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