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II.国家の鼓動 A.経済のリズム:産業、課題、機会
ナイジェリアは、国内総生産 (GDP)が 4,480 億ドルで、アフリカ最大の 経済大国です。ナイジェリアの経済の中では、石油とガスが重要な役割を 果たしており、GDP の約 10%を占めています。しかし、ナイジェリアの経 済は石油だけに頼っているわけではありません。農業は大きな雇用源であ り、GDP の約 20%を占めています。
通信、金融サービス、貿易などは急速に成長しており、ナイジェリア経 済の将来に大きく貢献すると期待されています。こうした強みにもかかわ らず、ナイジェリアは高い失業率、インフラ不足、多様な外貨獲得源の必 要性など、経済的な課題に直面しています。
経済は、さまざまな機会と課題の両方を抱えています。豊富な天然資源 と、増加し続ける大規模な人口を擁していますが、持続的かつ包括的な成 長をするためマクロ経済およびミクロ経済の問題にも取り組んでいます。
B.政治の脈動:独立、経済、市民参加 ナイジェリアの政治情勢は、1960 年 10 月 1 日にイギリスの植民地支配
から独立して以来、大きく発展してきました。独立への道は、ンナムディ・ アジキウェ、オバフェミ・アウォロウォ、アフマドゥ・ベロなどの著名人 による民族主義運動と政治活動によって切り開かれました。
ナイジェリアは独立以前、地域主義、植民地支配、民族間の緊張という 複雑な歴史を経験してきました。国は北部、西部、東部の 3 つに分かれて おり、それぞれの地域に独自の政治的、経済的、文化的特徴がありました。
ナイジェリアの初代大統領はンナムディ・アジキウェであり、共和制憲 法への移行後の 1963 年 10 月 1 日に就任しました。アジキウェは独立闘争 で重要な役割を果たし、ナイジェリア国民の利益を擁護する政党であるナ イジェリア・カメルーン国民会議 (NCNC) と連帯していました。
アジキウェ以降の著名な大統領 ヤクブ・ゴウォン将軍(1966-1975):1966 年の軍事クーデター後に権力を 握り、国民解放評議会(NLC)と連帯していた。政権の期間、1967 年から 1970 年にかけてナイジェリア内戦が続いた。
シェフ・シャガリ(1979-1983):ナイジェリア国民党(NPN)のメンバーであ り、軍事政権の期間を経て初の文民大統領となった。大統領のあいだ、経 済的課題や政治的論争が目立ち、最終的にはムハンマド・ブハリ少将率い る軍事クーデターで終わった。
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