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大分工業高等専門学校研究報告
第36号 (平成12年 3月) 7
Argon-ioi1 Laser
Figl. AnopticalsystemofHolographicInterferometry andLaserShetMethod
深さ 30m m, パ ス レ ン グ ス 160m mで、あ り , 中 心 部 に 液 温 測 定 用の熱電対が設置しである.また,容器上 1.5mの高さに 燃料の蒸発を妨げるシャッター, 3,4,5,8,10,15mの 高さに空気温度測定用として 6本の熱電対が設置されてい る.試験燃料には nープロパノールを使用した.
3.1 液体燃料上の蒸気濃度分布測定 ホログラフィー干渉法により測定を行う.燃料温度を常
温及び200Cから 50C毎のステップとし 500Cまで上昇させ, それぞれの干渉縞をビデオで記録する.またこの時,測定 部の空気温度分布を熱電対で測定する.その後,ビデオか
ら干渉縞を読みとり,前述の(1)式より濃度分布を求める.
3.2燃料容器周辺の空気の可視化 レーザーシート法により空気の動きを可視化し撮影を行
う . 試 験 部 に タ バ コ や 線 香 等 の 煙 を 浮 遊 さ せ , シ ー ト 状 の 光を照射すると,光は乱反射し煙の粒子が可視化される. 燃料温度を常温及び200Cから 50C毎のステップとし500Cま で上昇させ,この粒子の動きをビデオで撮影し観察する.
4. 実験結果及び考察
4.1 干渉縞形成過程の変化 Fig.2は,ゴi=4.70Cにおける干渉縞の形成過程である.
ホログラフィ干渉法によって撮影した干渉縞は,濃度分布 の変化を表している.この干渉縞を読み取り, (1)式より 濃度分布を求める事が出来る.
20.
10ト -
OL.ー (mm)
Fig.2Concentration(HolographicInterferometry)
Fig.3Airflow(La8erShetMethod)
燃料温度を 350C付近まで上昇させると,干渉縞は形成過 程において,常温の場合とは大きく違った変化を見せ始め る.シャッター開放後約 2秒間で安定した干渉縞は,両端 から引張りあげられるように上昇を始め,中央部へ徐々に
上昇が伝わり定常状態となる.
ま た , Fig.3 は レ ー ザ ー シ ー ト 法 に よ り 撮 影 し た 周 囲 空
気の動きである.周囲の空気には液体燃料との温度差によっ て対流が起こっている.Fig.2とFig.3を比較すると,干渉 縞はこの対流にのって上昇していることが分かる.シャッ タ ー 開 放 後 10.08で 、 は , 対 流 は 安 定 し た も の と な り , 中 央 部に渦が発生している.干渉縞にもこの渦の影響は中央部 のくぼみとなって現れている.
常温の場合,蒸気濃度分布には分子拡散の影響しかない ことを考慮すると,容器端から始まる干渉縞の上昇は浮力 によるものであることが分かる.この時の濃度分布の時間
変化はFig.4の様になった.濃度分布は 2秒以降から急激 に上昇している.
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