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The Japan Society of Mechanical Engineers <1115>
Legionelapneumophilαと自由生活アメ - 1¥Acanthamoebαcastelaniの 寄生関係とバイオフィルム構造に与える温度依存的影響
Temperature-dependentbiofilmstructureandparasiticrelationshipbetween Legionelapneumophilaanda企ee-livingamoebaAcanthamoebacastelani
正 O小西忠司(大分高専) 西園晃(大分大学医学部) TadashiKONISHI,OitaNationalColegeofTechnology,1666Maki,Oita870・0152
AkiraNISmZONO,OitaUniversity,Facul,句ofMedicine,1・1ldaigaokaH位 叩laYufu,Oita879・5593 KeyWorlゐ :Legionelapneumophila,Acanthαmoebaculbertsoni,Biofilm,Temperaturegradientincubator
1. 緒 言 Legionelaは,広く環境中に分布するグラム陰性梓菌で,
ポンティアック熱やレジオネラ肺炎を引き起とす. Legionelaは,循環式浴槽,冷却塔等の人工水環境中に侵入 すると,そこに生息するアメーパなどの原虫類に寄生・増殖
し,さらに配管内部や鴻過材に形成される biofilmに保護さ
れ て 生 存 し , 何 ら か の 要 因 で 発 生 し た Legionel laを 含 む エ ア
ロゾルを人が吸入することで感染が起こる .Legionelaの生 0
3. 実 験 結 果
Biofilm構造の実験結果の典型として, Fig.2(a)に 370Cにお
ける CLMSによる biofilmcolonyの3D画像, (b)に蛍光顕微鏡 による viabilityの染色画像(生菌は SYTO9により Green, 死菌は propidiumiodideにより Redに染色)を示す. Biofilm を構成する L.pneumophil.αの菌長は,温度の影響はなく, 3 ""5μm (S.D. 1""2μm) の 短 梓 菌 で あ っ た . Biofilm相 当 直 径 は, 370C:40μm (S.D.56μm), 400C:100μm (S.D.37μm), 420C:150μm(S.D.21μm)で、あった.Biofilm厚みは約 10'"'-'20μm であり, B.iofilmcolony1個当たりの菌数は, 1.3x104"4.5x 105である.流動培地の菌数は,約 1X107cel1s/mlである.
育可能温度は 25~420Cであるが 70Cの高温殺菌
1)
に,また
50mダLの塩素消毒に対して biofilmの内部で生存できると報 告されている.本研究は,L.pneumophilαの biofilm構造およ び A. culbertsoni へ の 感 染 に 与 え る 温 度 の 影 響 を 調 べ た .
2. 実 験 方 法
研 究 対 象 は , L. pneumophila 血 清 型 1 標 準 株 Philadelphia 1
ATCC33152 (琉球大学小出道夫博士より供与), AcanthamoebaculbertsoniGS89・101( 佐 賀 大 学 宮 本 比 日 志 博
(a)
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(b)
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0 士より供与)である.・80Cに保存した L.pneumophila を
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一 一
一
Fig.2 (吋 Typica13Dimageand(b)viabilityofbiofilmcolony.
L.pneumophilaの A.culbertsoniへの感染実験の典型として, Fig.3(a)に 370Cにおける CLMSによる直交断面画像, (b)に蛍 光顕微鏡による画像を示す.L.pneumophilaは Greenに染色
されている .L.pneumophilaの A.culbertsoniへの感染は, 15 ""40oCで確認された.定性的に判断した感染個体数は, 30"" 370Cが多かった.
(a) (b)
Fig.3(a)Typicalorthogonalimageand(b)fluorescenceimageof L.pneumophila(stainedgren)infectedA.culbertsoni.
4. 考 察
L.pneumophilaは biofimとして配管壁に局所的に高い密度
で固着し,殺菌剤に暴露された後にも,個体壁近傍に存在す るアメーパ等内で増殖し,液体へ菌を供給すると考えられる.
5. 結 論
(1)L.pneumophilaの biofim径は,温度 37C:40μm(S.D.56μm), 40oC:I00μm(S.D.37μm),420C:150μm(S.D.21μm)であった. (2)L.pneumophilaのA.culbertsoniへの感染は, 15'"-'40oCで確 認された.定性的に感染個体数は, 30'"370Cが多かった.
参考文献
[1]FarhatM etal.,Developmentofap1iot-sca1e1forLegionela eliminationinbiofi1m inhotwaternetwork: heatshocktrea旬lent eva1uation,JAplMicrobio.1209(Epubaheadofprint) [2]KonishiTetal.Inf1uenceoftemperatureongrowthofLegionela
pneumophilabiofi1mdeterminedbyprecisetemperaturegradientincubator. JBiosciBioeng.206Jun;101(6):478・84.
0
BCYE-α寒天培地で 37C,3日間培養後コロニーを釣菌,
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BYE-α 液体培地で 370C,24時間振とう培養した. biofilmの 形成を促進するため,L.pneumophilα をフロ}チャネル (Fig. 1 ) に 入 れ て 370C で 24 時 間 前 培 養 し た . 蒸 留 水 で 5 倍 希釈した BYE-α 液体培地を強化瓶 (Nunc,2126-20) に入
れ, amphotericinB (GIBCO,1529018) ,L-cysteineと Feric Pyrophosphateを添加し,全部品をインキュベータに入れ 37 ""420Cで 1週間培養した. 1週間後,フローチャネルのスラ イ ド グ ラ ス に 付 着 し た biofilm お よ び 循 環 水 を Bacteria1 Viabiliザ Kits (MolecularProbes,L13152) で 染 色 , 解 析 し た .
次 に ,A.culbertsoniへの感染に与える温度の影響について,
L. pneumophila は 前 者 と 同 じ 方 法 で 準 備 し た 後 , プ ロ ト コ ー ル に 従 っ て PKH67 Green F1uorescent Cel l Linker Mini Kit
( S i g m,a M I N I 6 7 ) で 染 色 し た . 染 色 し た L. p n e u m o p h i l a の 生 存,増殖した L.pneumophilaの非染色性は,事前に BYE-α 寒天培地で確認した. PYGbrothで培養した A.culbertsoniに L.pneumophilaをMOI10で感染させ,培養温度 15""40Cの 温度勾配培養器 2)に入れ 24時間培養した.培養後,採取し た試料をスライドグラスに取り観察する.観察は,蛍光顕微 鏡 (NikonTE2000),共焦点レーザー顕微鏡 CLMS(CarlZeis PASCAL), 走 査 電 子 顕 微 鏡 (mTACHI S-80 0) で 行 っ た . Biofilm の 形 態 は , Photoshop 8.0 に よ り 二 値 化 処 理 , 色 分 離 後,画像処理ソフト MoticImagesPlus2.0S(MicroscopeWorld)
を用いて定量化した.
O.2. . . . .n嶋 制
Ctc.特e Fig.lFlow-typetemperaturegradientincubator
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日本機械学会 CNo.09-55J第 22 回バイオエンジニアリング講演論文集 ('10-1.9~10 岡山)
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