Page 18 - 00_片山鉄建様_表紙

REBURN to BE STRONG
プ イ ト ッ ン ュ ー タ ビ

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取るというのが当社の経営における基本です。 5 年10 年では失敗だと思われていたことが、より
とは言いながら、当社は伝統的に利益先行で 長い目で見ると「あのことがあったから、今日があ TOP INTERVIEW
事業を展開してきました。利益が確保できれば、 る」というものになっていることもあると思います。
必要に応じて薄利多売などの戦略を組むための ですから失敗を恐れていてはいけません。人間
体力も生まれますし、会社に機動力が生まれてき も企業も失敗することによって成長していきます。
ます。そして6 次元、 7 次元のビジネス、すなわち 目先だけにこだわるのではなく、「良い商品とは何
従来のビジネスの枠に留まらずに様々な観点から か」という点をきちんと追求していきたいですね。
事業を進めていくのが理想です。そのためにも副
食の充実が望ましい。キャビアやフォアグラのよう ―100周年のスローガンは、『想いを根ざす 未
なものがあればいいのですが （笑） 。 来を咲かせ』となっています。『創業100周年
を迎えるにあたり、その先に向かう想い』のポス
―今後の具体的な戦略（ビジョン）などがあれば ターも印象的です。最後に社員の皆さんにメッ
お聞かせください。 セージをお願いします。
既存のどの事業をどう伸ばしていくかということ このポスターの言葉は、全社員にアンケートを
については、あらかじめ決めつけるのではなく、事 取り、 100周年のブランディングチームに選んでも
業間での連携やコラボレーションという形で、い らいました。「社員一同の想いを今に刻んで、未
ろいろなところに好奇心を持ち、アンテナを張り巡 来へ向かっていく」というメッセージ。印象的な言
らせていくしかないですね。 葉がいろいろ並んでいて、気に入っています。
当社には、付加価値の高い商品を売るのが得 冒頭にも話したように、 100周年というのは非
意な社員もいれば、ひたすら量を売りまくるのが 常に大きな節目ですが、あくまでも通過点です。
得意な社員もいます。事業についても、それぞれ それぞれが、チームでバトンを次の100 年に向け
に得意な人がいるので、得意な人が新たな事業 てつないでいく。
を模索して、その中から新たな出会いが広がって 無理やり何かを変えようということではなく、失
いく。そうすることで、時代とともに自然に変わっ 敗を恐れず、好奇心とチャレンジ精神をもっていろ
ていけるようになっているのが望ましいですね。 んなことに挑戦していけば、「気がついたら変わっ

ていた」、ということになっているのだと思います。

―DNA の一つに、「失敗をしなければならない」 事業を長い目で見ることができるのは、オーナー
というのもありますね。 系の会社である強みなのかもしれません。この強
そうです。これは、第3 代・茂社長がよく言って みを活かしていくことが今後も大切だと思います。
いました。致命的な失敗は好ましくありませんが、 ―ありがとうございました。

032 ◆ ◆ ◆ THE 100 YEAR HISTORY OF E.KATAYAMA & CO., LTD. ˗ ˗ ˗ 033