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会話 1:重度の切り傷と破傷風の予防接種
医者:こんにちは、シャーさんご夫妻。私は医者のハミルトンと申しまして、こちらは西区病院の救急病棟です。
シャーさん:私の母のことなのですが。足に大きな切り傷があります。
医者:なるほど、シャーさん、包帯を外し、洗って傷口を確認しますね。報告では、切り傷は午後 12 時にナイフで切ってできたと
書かれていますがお間違いないですか?
シャーさん:はい、今日の 12 時でした。母は台所で料理をしているときに、ナイフを足に落としました。
医者:包帯以外に切り口に何かされましたか?
シャーさん:はい、殺菌クリーム を。
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医者:なるほど。見てみましょう。これはひどい切開創ですね。
シャーさん:え?
医者:あ、切開創は深い切り傷という意味の医学用語です。お母様は何か薬にアレルギーがありますか?
シャーさん:母はないと言っています。
医者:わかりました。傷をきれいにした後、抗生物質を注射します。
シャーさん:わかりました。
医者:ナイフが綺麗なものか、錆びていた か教えてもらえますか?
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シャーさん:古いナイフでした。少し錆びていました。
医者:お母様が最後に破傷風の予防接種を受けた日をご存じですか?
シャーさん:彼女は覚えていないとのことです。
医者:過去 10 年間で受けたかどうかを覚えていませんか?
シャーさん:最後に受けたのか 10 年以上前とのことです。
医者:となると、安全のために破傷風の予防注射 3,4 をする必要がありますね。予防接種の後、縫合 を行わなければならない
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かもしれません。
シャーさん:どういうことですか ...?
医者:ああ、ごめんなさい。傷口を縫うということです。お母様に縫合をしなければならない場合があります。傷によってもしかしたら
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腱 や筋肉が切れたり貧血になっている可能性があります。