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世 代 別 座 談 会
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小野 博子 強みを活かし、これまで通り 40代 若い頃の下積みや人脈が 周年記念特集
――「100年続いて 良き社風を次の100年も深めて 今の仕事に活かされる面白さを感じて
いる会社ってなかな ―― 今後の未来展望については、いかがですか? 座談会
かないですね」とよく 坂本 ■ 片山鉄建は全国に拠点があるので、お客様の
言われます。それが ニーズに応えやすいですね。札幌にない商品があっても 大阪は人数が多いので、良くも悪くも役割分担がで Ⅲ
これからも続いてい 東京から持ってくることができますし、その逆もあります。 これまでの経験から、 きるのですが、福岡は在庫管理もメーカーとの折衝も、
くのは、本当に素晴 藤井 ■ 仕入先が豊富であるところが、競合他社に比 一番やりやすかった営業所は なんでも一人でやらなければなりません。それもカル
らしいこと。 べて商売がやりやすい、という強みになっていますね。 ―― 40代の皆さんには、まずこれまでなさってきた仕 チャーショックでした。地場密着スタンスを意識して営
Hiroko Ono ただ、東日本大震災の復興需要も年々、減ってきてい 事からお伺いします。 業をしていくのですが、そのためには人脈が大切です。
ます。地震のような突発的な出来事に左右されないよ 高堰 ■ 入社して18年。浦安から東京、そして北関東 人と人との付き合いが重要であると痛感しています。
あの時は、本当に助かりました。私はほかの仕事を うな需要を開拓していくことが大事だと思っています。 へと営業所を移りました。今では廃止になった浦安、そ 浜村 ■ 1991 (平成3) 年入社、 27年目です。今、地場
ぶん投げてやるしかなかったので、終わった時は山のよ 東北営業所は加工販売が多いのですが、人が増え して北関東は、どちらも細かい商売が多いという意味 密着スタンスという話がありましたが、北海道の営業 ROUND TABLE DISCUSSION
うにほかの仕事がたまっていましたが。 てさまざまなことができるような環境ができれば、何か新 で、片山の営業所としては異質です。ちょっと変なとこ も、まさしくそこが大切なところです。
大友 ■ 高めの営業目標をなんとかクリアできるのも、 しい要素で売上を増やせるかもしれません。いろいろな ろばかりにいたことになりますね (笑) 。 長年仕事をしてきたなかで一番の思い出は、 2015
上司や先輩のサポートあってのことです。 5年ほどの間 メーカーさんやお客様と協力し、関係を強くすることで、 細かい商売が多い営業所では、細かい納期管理が 年の統合で釧路片山鉄建が誕生したことです。この時
に、設計事務所をはじめ、工務店さんやメーカーさんな 新しい商品も生まれてくるのではないかと思います。 発生します。同時多発的にクレームが起こると逃げ出し から、地場の板金屋を相手に商売をしていた釧路吉田
ど、数千人と知り合うことができました。 大友 ■ 私が入社した当時の札幌営業所は、工事事 たくなります (笑) 。北関東は、東京と緊密な協力体制に 鋼機と、材料を提供していた釧路営業所の両方の仕
会社の名刺をきっかけにいろいろな人と出会って、お 業がスタートしたばかりでした。それが、たった10年の あります。商圏はかぶらないことになっていますが、実 事をすることになりました。初めて携わった商材もあり、
友達が増えていくのが楽しいです。お友達なんて言うと うちに工事の比重がものすごく高まっています。これか 際には食い合いもあり、客先で東京の営業マンとばった 多少は戸惑いもありましたが、勉強しながらなんとか対
怒られるかもしれませんが、私はお客様に対してもお友 らは工事そのものの受注が中心になっていくのかな。 り会ったりします。複雑な気持ちですね (笑) 。 応してきました。
達のような気持ちでお付き合いしています。趣味のつな それに、ロボット化、 AI化も進んでいますから、もしかす 池田 ■ 入社22年目です。最初は大阪のSP事業部で 吉川 ■ 1992年入社、 26年目です。東京から札幌、さ
がりもできました。 るとロボットと一緒に働く時代が来るのかもしれませんね。 屋根材を扱っていたのですが、その後、福岡へ転勤に らに大阪へ異動しました。
小野 ■ 社内のコミュニケーションがうまく取れるよう 坂本 ■ 未来はどうなるのか。「来年、創業100周年 なりました。昔は丸棒商売が盛んであった福岡も、今 ―― 東京、札幌、大阪ですか。一番やりやすかったの
になれば、営業でのコミュニケーションの取り方も良く を迎えます」と、お客様や取引先にお話をしながら営業 は需要家さんを対象とした商売が大きな比率を占めて はどちらですか。
なり、きっと業績の向上につながるはずです。ストレス をしてきました。 100年目以降はどうなるのかというと、 います。私にとっては、それまでやったことのなかったタ 吉川 ■ そうですね…… (笑) 。一番は札幌かもしれま
を溜め込んでいる人に気付いてあげることができれば やっぱり、これまでと同じようにやっていくのではないか イプの仕事で戸惑いました。 せんね。実家が北海道で、 23歳ぐらいの頃に地元に戻
いいですよね。そして、年齢の近い人だけでなく、幅広く と私は思います。
みんなが話せるようになれればいいと思います。 藤井 ■ そのためには、これまでの会社の良さをさらに
坂本 ■ 最近の若者は弱くなってきているのか、私の 深めていくことですね。
下に入ってきた社員が、お客様や会社の人と合わなく 小野 ■ 片山鉄建の社風の良さ、そして、皆さんが本来
て2年連続で辞めたことがありました。でも、それだとど 持っておられる良さが出せるような環境だといいですね。
こに行っても同じだし、もう少し我慢できなかったのか 採用活動をしていると、「100年続いている会社って、
と思いました。もちろん、上の立場から見ると我々もそ なかなかないですね」とよく言われます。それがこれか
う見えているのかもしれませんが。 らも続いていくのは、本当に素晴らしいことだと誇らしく
藤井 ■ とは言っても、仕事上でお客様に理不尽に怒 思います。
られることは確かにありますよね。お客様の都合で納期
をなんとかしてくれと急に言われても、どうにもならない
時があったり……。 坂本 大樹
小野 ■ 2012年に福岡で片山オリンピックがあり、た
またま大友さんと知り合って、いろいろとお話をしました。 ――社内の風通しが
「どんな仕事をしてるんですか」とか、営業所間で事情 いいというのも、片山 代別座談会 世
鉄建の良さですね。
が違うところとか、そういう他愛のないことをお布団に (中略) 100年目以降
入ってからもずっと話していました。 も、これまでと同じよ
普段の仕事ではせいぜい電話で話すぐらいで、ほか うにやっていくのだと
の営業所の人と実際に顔を合わすことがほとんどあり 高堰 友祐 浜村 融 池田 健司 吉川 勝永
ません。交流の機会が設けられているというのは、よそ 思います。 北関東営業所・販売第1チーム 釧路片山鉄建・販売チーム 福岡営業所・営業第1チーム 大阪営業所・販売第2チーム
の会社にはない片山鉄建の素晴らしさだと思います。 Hiroki Sakamoto 2000 (平成12)年入社 1991 (平成3)年入社 1996 (平成8)年入社 1992 (平成4)年入社
206 ◆ ◆ ◆ THE 100 YEAR HISTORY OF E.KATAYAMA & CO., LTD. ˗ ˗ ˗ 207