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覚えている。 明確に示されている。クレーム処理の誠意が新
「1 ええかっこするな」「2 ただ酒のむな」 しい信頼を生むのだ。
「3 貸しをつくれ」 ・ 得意先の引合いに対し『ありません』は絶対に云
誠三は、その後も年初に栄三の言葉を書 うな。吾が社に無ければ市場を探せ。得意先
き留めるようになった。例えば、 2002 (平成 の期待を裏切ってはならぬ。
14) 年の名言集として残っているものは、次 ・ 片山鉄建の下請の人達も片山艦隊の同胞であ
のものだ。 る。営業に関する下請の皆さんも全く同様に片
・思えばそうなる。 山艦隊の同胞であることは論を待たない。 III
・末端までは伝わらぬ。 ・ お金に対する感覚を麻痺させるな。油断は事故
・将来役立たねば、切れ。 のもとである。
・働きかけが大切。 ・ 正しい経理なくして企業の繁栄は望めない。
・今迄の延長線では駄目。 ・ 正確こそ仕事の近道である。
・基本の徹底と変化への対応。 (以上『KATAYAMA』 1969 年頃より)
・愛嬌を持て。 ・ 同一商品を値段で競うことの不毛性からの脱却 片山鉄建の精神
・よい人と付き合え。 ぬきに、なにが専門商社といえましょうか。
何かあったら見入ることにする、先へ進む ・ 問題意識の共有こそが、セールスの原点。
ための指南書のような存在であった。 ・ 信用をつぶすには1 秒あれば足りる、だが築きあ
げるには長い歳月が必要です。
・ お得意先から求められる基本 3 条件は、迅速な
片山栄三が遺したことば
配送、的確な連絡、豊富な在庫です。
● 第2代社長・栄三は仕事について深く洞察し、 (以上『鉄と人間』 1977 年頃より)
数々の名言を遺した。その一部を紹介する。 第 1 章
・ 失敗は罪悪でないが、低い目標は罪悪である。
社長を退いて
・ 各地の担当地区には一切の知識と責任を持て。 工事ぐるみの受注を目指して
・ 値段で取った得意先は必ず値段で取られる。 ● 晩年の栄三は、未来の片山鉄建を思い、自ら
セールスマンは自己を売り込め。 社長職を退いて、会長、相談役の立場から 第 2 章
・ 販売は断られた時に始まり、受注は苦情のある 後継者の育成に力を入れた。 片山鉄建の挑戦
所から生まれる。 ● 2008 (平成20) 年5月28日、 82 歳で逝去。大
・ クレームを歓迎せよ。そして間髪を入れずクレー 阪市北区の新阪急ホテルで催された偲ぶ会 第 3 章
ム現場に赴け。そこには顧客の要求や希望が には多くの弔問客が訪れ、在りし日を偲んだ。 新素材・新工法を求めて
E・K インタビューⅡ
EK.FASTENERS,INC. の軌跡
E・K インタビューⅢ
メーカーとの付き合い方を学ばせてもらった
E・K インタビューⅣ
「片山鉄建への感謝」の思いで取り組んだ半世紀
川鉄東京本社での感謝状贈呈式にて(1998年12月1日) 「片山栄三を偲ぶ会」にて(2008年7月1日)
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