Page 92 - 00_片山鉄建様_表紙
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2001 2016

     沿革編                                                                                                                                                                                                                                   沿革編
                                              「塗装 JFE443CT」は2010年に SUS443J1として JIS 規格化                                                   釧路片山鉄建の誕生によって、函館のヤマキ小林や帯広の三原商
                                             され、 2013年には公共建築工事標準仕様書 (建築工事編) への織り                                                       店で行われているような地域密着型の事業展開が、釧路においても

                                             込みも実現。加工性や溶接性について改善を進め、 2014年の上期                                                          可能となった。残されたのは札幌を中心とした道央地区のみとなり、
                                             に開発を完了した。                                                                                「札幌に次のヤマキ、三原を作ろう」という掛け声のもとに進められ

                                              「塗装 JFE443CT」に用いられるフェライト系ステンレスは、オー                                                       たのが、吉田鋼機と株式会社榊産業の統合であった。榊産業は札幌
                                             ステナイト系と比較して熱膨張を6割程度に抑えることができる。                                                            市白石区の建築板金資材販売会社で、吉田鋼機の出身者が社長を務
                                             設計段階では気温変化への配慮がそれほど必要ないため、自由なデ                                                            めていた。
                                             ザインの屋根や壁を作り上げることができるだけでなく、音鳴りと                                                              2016年1月、吉田鋼機が榊産業と統合し、新会社・株式会社神鐵                                                                   CHRONICLE

                                             いった問題も起こりにくい。また、高価な原料であるニッケルを使                                                            が誕生した。正式な新社名に用いられている「神」の文字は「榊」から
                                             用していないため SUS304と同等か、それ以上の耐食性を持ちなが                                                        「木へん」を除いたもので、「鉄」はあえて旧字体を用いた。この組み
     CHRONICLE
                                             らもコストパフォーマンスに優れた価格で提供できるようになっ                                                             合わせにより、榊産業の余韻を残しながら鉄に対するこだわりを併                                                                      Ⅰ
                                                                                                                                                                                                                                            片山栄 一 の 時代 と そ
                                             た。                                                                                        せ持つ、鮮烈なインパクトを与える社名となった。
                                               販売開始直後より富山県立魚津工業高等学校、志摩市斎場「悠久                                                             神鐵の資本金は5,000万円で、その出資比率は片山鉄建80%、榊
          「塗装 JFE443CT」カタログ
                                             苑」、沖縄都市モノレール線 (ゆいレール) 浦添前田駅などに採用され                                                        登志夫氏20%とした。存続会社は吉田鋼機であるが社長は榊登志
                                             て好評を博した。                                                                                  夫氏で、当社の隆之社長は非常勤代表取締役となった。発足当初に

                                                                                                                                       おける神鐵の社員は、非常勤役員を含めて28名であった。                                                                         Ⅱ
                                                                                                                                                                                                                                            大阪 日 ら か へ 本全国
                                             釧路片山鉄建・神鐵の設立



                                               釧路では2015 (平成27) 年1月1日付で、釧路営業所と100%子会
                                             社の釧路吉田鋼機が統合され、新会社・釧路片山鉄建株式会社が誕
           沖縄都市モノレール線浦添前田駅                   生した。事務所は旧・片山鉄建釧路営業所を使用し、釧路営業所の7                                                                                                                                                               Ⅲ
                                                                                                                                                                                                                                            片山鉄建 精神 の
                                             名と釧路吉田鋼機の9名が合流する形となった。
                                               統合の目的は、これまで以上に地域に密着した商売を継続し、売
                                             上高10億円以上を確保することにあった。事実、北海道で知名度

                                             のある片山鉄建が板金店と直接営業を行うという新体制は、地元で
                                             大きなインパクトを持って迎えられた。                                                                        神鐵の外観                                                                                               Ⅳ
                                                                                                                                                                                                                                            近年 片山鉄建 の










                                                                                                                                                                                                                                           第
                                                                                                                                                                                                                                           2
                                                                                                                                                                                                                                           章
                                                                                                                                                                                                                                           グ ロ 環境 と ー ズ ム バ リ







                                             釧路片山鉄建
                                                                                                                                                                                                                                           「
                                                                                                                                                                                                                                           時代


        180  ◆  ◆  ◆                                                                                                                                                                         THE 100 YEAR HISTORY OF E.KATAYAMA & CO., LTD.   ˗  ˗  ˗  181
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