Page 96 - 00_片山鉄建様_表紙
P. 96

●  「“ 商売の流れを体で受け止める”ことによっ                       ――この体験は、片山茂の、片山鉄建の進む道
                  て、お客様も自然についてくる」と茂は考え、                         だ。                        (2015.5.28)
                  得意先の声を重視し、必要とされる時に良い                         ・ 商売のやり方

                  品物を提供し続けるため、常に変わらぬ情熱                           「片山オリジナル商法・商品に、全員が惚れて
                  で仕事に向き合った。そんな茂の人柄がよく                          惚れて惚れぬけ!」
                  わかるのが、経営困難になった函館のヤマキ                          惚れて惚れて惚れぬけば、必ずやり遂げられる。                                                                  特集
                  小林、帯広の三原商店などに手を差し伸べ                                                (1997 年のメモより)
                  て関連会社としたエピソードだ。
                   「営業担当者は、得意先と一緒に息をしている
                                                                            社長就任以降
                  ぐらい一心同体となり、得意先の繁盛をいつ
                  も祈っているべき」であり、取引先が経営不                          ●  兄であり、第2 代社長である栄三のことを常
                  振になった時も「一緒に心を痛めて解決の道                           に尊敬し、 1990 (平成2) 年の社長就任後も
                  を試みるべき」だと考えた。                                  協力し合って会社を支えた。日本経済がバブ                                                                                      Ⅰ 記念対談
                 ●  商品の可能性を見抜く力に長けた茂は、扇                          ル崩壊を迎える中、サビナシルーフ、パーフェ                                                                   「“メーカー”と“商社”の互いを結ぶ絆を考える」
                  印金属タイル、カベラス、シートラス、サビナ                          クトルーフの拡販を担った SP チーム、農業                                                                                片山 茂×福島 幹雄 氏
                  シルーフなど、多くの利益商品を片山鉄建の                           分野への拡販を担った MR チームなどの新
                  商品に加えた。多くの商品を手掛ける中で、                           しいビジネスのスタイルに取り組み、「生活
                  仕入先の倒産に遭遇することもあった。仕入                           文化づくりのシステム・コンダクター」として                                                                            Ⅱ 片山鉄建の基礎知識
                  先が倒産した場合、同じ商品はどこにも見つ                           の面目躍如たる活動を展開した。だが東京

                  からない。その体験から、売り先と同様に、                           の経済はバブル崩壊の影響が特に深刻で、
                  仕入先に対しても信用のチェックは欠かせな                           その対策に心を砕いた。
                  いものであることを実感したという。                             ●  2002 (平成14) 年2月、社長職を隆之に譲り、                                                                          Ⅲ 世代別座談会
                                                                 会長に就任。社員と会社の成長を陰ながら
                                                                 見守り続けている。
                            片山茂メモより
                ・ 今にして思えば、私が現役時代やった仕事で後

                  に考えて会社の役に立ったといえることは、全部。
                  必死に取り組んでいたときは、自分のやった大失
                  敗と思っていた。 (中略)  『失敗から学ぶ』
                                                                                                                                                        100 YEAR






                                                                                                                                                        FEATURE












                OB 会 八丁堀の店で。後列左から長谷川、菅原、古川、片山茂、晴山、佐々木、越後、森、児玉。
                前列左から上田、井上、佐藤、竹内、小野寺、堤橋、片山富美子(2015年10月15日)





        188  ◆  ◆  ◆
   91   92   93   94   95   96   97   98   99   100   101